Trinity ― FW3.69/3.70のPS Vita向けハックがリリース
追記: この方法は古くなっています。こちらのまとめ記事でFW3.72まで対応した最新でより簡単な方法を確認してください。
TheFloWさんにより最新のFW3.69/3.70のPS Vitaに対応したExploit「Trinity」がリリースされています。
GitHub - TheOfficialFloW/Trinity: Trinity Exploit - Emulator Escape

過去のFW向けハックh-encoreと同じく、導入することでHENkakuとVitaShellをインストールできます。PS Vitaのカーネルハックの到達点と言えるHENkakuに対応し、ダウングレードできることも含めて制約が解除されるFWの上限がTrinityにより押し上げられた状況となりました。
PS VitaにHENkakuを導入するための情報をまとめたページはこちらをご覧ください。
PS VitaにFW3.60 + HENkakuをインストールする・フロントページ
用意するもの
- FW3.69/3.70のPS Vita(旧型Vitaの場合メモリーカードが必要です)
- Trinity
- psvimgtools
- Trinityに置き換えても良いPSPゲーム
PSPゲームをまだ用意していない場合はこちらを参考に用意を完了してください。
導入方法
簡潔な説明
QCMAでPCにコピーしたPSPゲームに、Trinityの本体であるPBOOT.PBPをpsvimgtoolsを使って書き込み、これを再起動直後のPS Vitaで実行します。
詳細な説明
以下、PSPゲームを準備する記事によってQCMAは準備済み、PSPゲームはPCにコピー済みとします。
- PCにコピーされたPSPゲームのフォルダを開きます。QCMAフォルダ/PGAME/xxxxxxxxxxxxxxxx/YYYYZZZZZ です。QCMAフォルダはQCMA設定から確認してください。以下xxxxxxxxxxxxxxxxはアカウントに紐づけられた文字列(AID)、YYYYZZZZZは該当のPSPゲームのタイトルIDに読み替えます。タイトルIDが不明の場合はYYYYZZZZZ/sce_sys/icon0.pngを開いて合っているか確認してください。
- これからYYYYZZZZZフォルダの中身を書き換えるため、念のためこのフォルダのバックアップを取っておいてください。
- こちらを開いて先ほどの文字列xxxxxxxxxxxxxxxxを入力して送信してください。返される文字列はPSPゲームの復号/再暗号化に用いるキーとなります。
- psvimgtoolsをダウンロードして展開し、psvimg-extract.exeなどのファイルがあることを確認したら、この場所にYYYYZZZZZフォルダの中のgameフォルダをコピーします。
- コマンドプロンプトを起動し、psvimg-extract.exeがあるフォルダを開きます(コマンドプロンプトでのフォルダの移動の仕方はググってください)。次のコマンドを実行します。
psvimg-extract -K [先ほどのキー] game/game.psvimg game_dec
- psvimg-extract.exeがあるフォルダから見てgame_dec/ux0_pspemu_temp_game_PSP_GAME_YYYYZZZZZ/にEBOOT.PBP、__sce_ebootpbp、VITA_PATH.txtを含むファイル群が生成されたことを確認し、このフォルダにダウンロードしたTrinityのPBOOT.PBPをコピー(すでに存在する場合は上書き)します。
- 次のコマンドを実行します。
psvimg-create -n game -K [先ほどのキー] game_dec game
- これでgameフォルダにTrinityが書き込まれたので、このフォルダをYYYYZZZZZフォルダに書き戻(上書きコピー)します。その後QCMAの「データベースを更新する」を行ってください。
- これでTrinityを書き込んだPSPゲームの準備は完了です。これをQCMAとコンテンツ管理アプリを使ってPS Vitaにコピーします。
- Wi-FiをオンにしてPS Vitaを再起動し、ホーム画面のTrinityアプリを起動します。Exploitが実行されて自動的にConstructメニューに移動します。失敗した場合はTrinityを再度起動してみてください。
- ConstructメニューからHENkakuのインストールとVitaShellのダウンロードを行ってください。決定は○ボタンです。その後「Exit」より終了してください。
- システム情報で3.69(または3.70)変革になっているのを確認して完了です。
その他
同じくTheFlowさんによりリリースされているタウングレードソフトウェアmodoruはTrinityでハックしたFW 3.69/3.70のPS Vitaにも使用できます。詳細はこちらの3. 以降をご覧ください。TheFloWさんはダウングレードを勧めていて、ダウングレードしない場合Trinityを起動できなくなって二度とデバイスをハックできなくなるかもしれないと言っています。私にはユーザーの操作ミス以外にTrinityが起動できなくなるような原因には特に心当たりがありませんが、何かあるのでしょうか。
補足: 作成したTrinityアプリ(改変したPSPゲーム)は同じアカウントで機器認証されたPS Vitaでしか起動できません。バックアップをPCに保存しておき、機器認証を解除しないようにしてください。特にFW3.71のような新しいFWが配信された場合、以後Trinityの新規利用・復旧に関してFW3.69/3.70でのPSNのダウンロードリストへのアクセス・機器認証ができなくなると予想されることに注意した上で、それまでにそのような制約のないFW3.60/3.65/3.68にダウングレードしておくのが無難かと思います。
3.65enso使用してますが、3.70にする価値はありますかね??3.65以上のソフトを起動できるようになるけどプラグインで事が足りてますしね。2000番でSD2VITA使ってるんですが、何かとエラーを吐きます。起動するとファイルが壊れていますと表示されるんですよね。もう一度押せば起動できるので良いですが、何かおかしいんでしょうか??
3.70でもインストールされるのはHENKakuで新しい機能もないのでアップデートしなくていいかと思います。
SD2VITAについてはしばらく触ってないのであまりわからないです。
>操作ミス以外にTrinityが起動できなくなるような原因には特に心当たりがありませんが、何かあるのでしょうか
SonyがTrinity exploitを対策したFW3.71をリリースし、尚且つ3.70以下のVitaでPS Storeにアクセスできないように対策した場合、もう素のFW3.69及び3.70からはPSPゲームはダウンロードできません。
更に、PSPゲームをダウンロード・バックアップ済みだったとしても何らかの理由で機器認証が外れた場合も(設定初期化したり、act.datを削除したり、別のアカウントを切り替えたり)、そのPSPゲームは起動できなくります。再認証も当然できないので結果としてハック環境は失われるという話ですね。
勿論そういった”操作ミス”をしなければずっと使い続けられますが
詳しくまとめていただいてありがとうございます。
PSNへの機器認証を含むアクセスというやや脆い基盤にTrinityが成り立っていることから、特に初心者にとっては使い続けていて大事故が発生しやすい状況と言えそうですね。