PSM Dev for UnityアプリとPSM+を導入して最新のRejuvenate環境を整えよう
Rejuvenateの最初のパブリックベータが公開されてから2か月が経とうとしています。PSMが終了してPSM+がスタートし、PSM Dev for Unityにも対応した今、Rejuvenateについてもう一度確認しておきましょう。
目次
基礎知識をおさらい
Rejuvenateとは
Rejuvenateは今夏発足したPS VitaのネイティブHomebrew実行環境です。PS Vitaでハードウェア的な制約のないゲームやアプリを無料で開発したり、ユーザーはそれをダウンロードして実行できるようになります。詳しくは発表当時の記事をご覧ください。
Rejuvenate ― PS VitaのネイティブHomebrew環境が始動秒読みに! - APOLOBOX
Rejuvenateが使える条件
Rejuvenateはファームウェアがバージョン3.51以下のすべてのPS Vitaで実行できます。バージョン3.52以降のFWでRejuvenateを試す方法は残念ながらありません。
あなたのPS VitaがFW3.51以下なら、あなたがこの記事で初めてRejuvenateを知ったとしても、PCを用意して必要な手順を踏めばRejuvenateを実行できます。PS VitaにPSM Devというアプリがインストールされていれば今すぐ試せますが、もしこのアプリがインストールされていない場合は、後述する方法を使ってPSM Dev for Unityというアプリを代わりにインストールします。
PSM Dev for Unityとは
PSM Dev for Unityアプリは、Rejuvenateの実行に使える第二のアプリです。PSストアでの配信が停止されダウンロードできないのはPSM Devアプリと同じですが、こちらは後述の別の方法を使って今からでもインストールできます。
PSM Dev for Unityアプリを使った場合、PSM Devアプリに比べていくつかのメリットがあります。Homebrewを実行する際にPCからPS Vitaへ実行ファイルを送信しますが、PSM DevアプリではUSBケーブルが必要なのに対し、for Unityアプリでは同じネットワークに接続したPCからWi-Fi経由でPS Vitaに送信できます。
すでにPSM DevアプリでRejuvenateを使用されている方も、PSM Dev for Unityアプリに乗り換えれば以上のメリットを得ることができます。
Yifan Lu | Rejuvenate for Unity (and VitaTV support)
PSM+とは
PS VitaがFW3.51以下で、PSM DevアプリまたはPSM Dev for UnityアプリのいずれかがインストールされていればRejuvenateが実行できることをお話しました。当初はこれらだけでRejuvenateを実行できましたが、現在はPSM+というサービスを併せて使用する必要があります。
これはSCEの公式サービスであったPlayStation Mobileの後継としてベータテストを経て開始された非公式のサービスで、PSM DevアプリやPSM Dev for Unityアプリのライセンス認証を本来のPSMに代わって行ってくれます。これによりPSMが終了した後もRejuvenateの使用を続けられます。
PSM+ is now publicly available - Wololo.net
PSM Dev for Unityをインストールしよう
Rejuvenateを実行するための具体的な方法を確認しましょう。今回は今後主流となるであろうPSM Dev for Unityアプリを使った手順を解説します。PS Vita TVについてはよくわかりませんのでここでは一切触れないことにします。
まずはPSM Dev for UnityアプリをPS Vitaにインストールしましょう。すでにインストールされている方は読み飛ばすことができます。
PSM Dev for Unityをインストールするには、Major.TomさんとMr.Gasさんにより公開されたEML Generatorという方法を使います。メールアプリの脆弱性を利用してPSM Dev for Unityアプリを含む任意のDRMフリーパッケージをインストールできます。
EML Generator: Write directly to the PS Vita memory card! - Wololo.net
How to install PSM Dev for Unity on PS Vita firmware 3.20 and above - Wololo.net
今何のために何をしているのかわかりにくいという点で難解な手順になっています。飛ばしたり間違えたりしないよう1つ1つ注意して進めてください。
- Gmailのメールアドレスを取得します。OutlookやHotmailでは成功しないという報告があります。こだわりのない方はGmailを使いましょう。すでに所持している方はそれを使っても問題ありません。
- PS VitaのEメールアプリで、取得したメールアドレスのセットアップを行います。Gmailの仕様で2段階認証を有効にしてアプリごとのパスワードを発行しないとログインできないようですが、詳しくはググってください。
- Windows PCにThunderbirdをインストールし、取得したメールアドレスのセットアップを行います。こちらも同じくログインに少しクセがあるので頑張ってください。
- PSM Dev for Unityのインストールセットをダウンロードして解凍します。同梱されているtest2.emlをThunderbirdで開き、取得したメールアドレスに転送します。
PSM Dev Unity - Wololo.net /Downloads - View Download - PS Vitaに、「アップデートファイルが配信されているがまだアップデートしていないアプリ」を用意します。PSNに接続できないFW3.51以下でこれを用意するのは容易ではありませんが、例えばPS VitaにすでにインストールされているPS Vitaカード版のゲーム(一度はアップデートしたことがある、つまりバージョン1.01以上)を削除した上でカードを再度挿入するとバージョン1.00でアップデート待ちの状態となります。LiveAreaの左上にアップデート待ちのアイコンが表示されていることを確認してください。ただし、アップデータのダウンロードとインストールは行わないでください。またPS Vitaカードは次の手順に進むまでに抜いておいてください。どうもこれが失敗する理由の一つかもしれません。
- QCMAをダウンロードしてPCにインストールします。ページ下部の "Windows Installer" を使ってください。インストールしたらQCMAを起動しておいてください。特に設定を変更する必要はありません。CMAがインストールされている場合は終了しておいてください。
Qcma - Vita Update BlockerをPCにダウンロードして起動し、PS Vitaでプロキシサーバーの設定を行います。こちらの記事を参考に、手順4まで行ってください。
Vita Update Blocker - 最新FWでないPS VitaでPSNに接続 - APOLOBOX - コンテンツ管理アプリを起動し、「コンテンツをコピーする」→「パソコン」→「Wi-Fi」と進み、QCMAのインストールされたPCを登録して下さい。
- ダウンロードしたファイルのうち、UNITYフォルダをQCMAで設定されたPSPのセーブデータをPS Vitaに転送するためのフォルダにコピーします。初期設定では C:\Users\[ユーザー名]\PS Vita\PSAVEDATA\[PS Vitaごとの個別ID]\ となっていますので、この中にUNITYフォルダをコピーしてください。
- コンテンツ管理アプリでQCMAのインストールされたPCに接続し、"PSM UNITY INSTALL (>3.20)" というPSPセーブデータをPS Vitaに転送します("PSM UNITY INSTALL (>3.20)" が表示されない場合はタスクトレイのQCMAアイコンを右クリックして「データベースを更新する」をクリックしてください)。
- 転送したら他に何もせずにPS Vitaの電源を切ります。その後Rボタン+PSボタン+POWERボタンを同時押しして起動し、「2. データベースを再構築する」を選択してください。
- PS Vitaに設定していたプロキシサーバーを「使用しない」に切り替えます。
- アップデート待ちのゲームのアイコンをタップし、LiveAreaの左上のアイコンからアップデータのダウンロードを開始します。そしてすぐにホーム画面右上の通知アイコンからダウンロードを「一時停止」します。
- この状態でメールアプリを起動します。先ほど送信したメールを受信しますので、そのメールを開き、2つの添付ファイルのうち左のものをタップして開きます。「この画像は表示できません。」と表示されたら、「OK」は押さずに、PSボタンを押して、Eメールアプリを終了します。再度アプリを起動してそのメールを開き、右の添付ファイルを開いて同じようにEメールアプリを終了します。
- PS VitaのWi-Fiをオフにしてから電源を切り、PS Vitaを起動します。
- ホーム画面右上の通知アイコンをタップすると、「インストールできませんでした。」と表示されていますので、そのメッセージをタップします。タップしても反応しない場合(C2-13275-8)は失敗ですが、少なくとも私の場合はこの方法で成功(C2-13270-3)しています。
- 「hi from mr.gas :)」とのメッセージが表示され、PSM Dev for Unityアプリがインストールされます。バージョン1.06のアップデートが配信されていますのでFW3.30以上であればアップデートしましょう。
PSM Dev for Unityアプリのインストール作業は以上です。
PSM+に登録してRejuvenateをセットアップしよう
PSM+を使ってRejuvenateを使い始める準備をしましょう。
- 次のページより、 PSM Tool Set 1.1.0.7をダウンロードします。
Unity for PSM - 次のページよりRejuvenateのダウンロードして解凍し、同梱されているSETUP.BATと同じ階層に先ほどダウンロードしたPSMToolSetForUnity_1.1.0.7.exeをコピーします。
Rejuvenate | Yifan Lu - SETUP.BATをダブルクリックして起動し、緑の画面が表示されたら何かキーを押して次に進みます。"Are you installing for PSM Dev?" と尋ねられたらEnterキーを押します。"Are you installing for PSM Unity?" と尋ねられたらYキーを押してからEnterキーを押してしばらく待ちます。途中でドライバのインストールを促されたらそれに従いインストールします。
- "Please import your PSM+ license files~" と表示されたら何かキーを押します。Publishing Utility for Unityが起動します。
- PCとPS VitaをUSBケーブルで接続し、PSM Dev for Unityアプリを起動します。Publishing Utility for UnityのKey Managementをクリックして開き、「デバイス名」に表示されている17桁の数字をメモします。メモしたらPSM Dev for Unityアプリを終了します。
- Wololo.net/talkフォーラムにログインしてから(アカウントを持っていない場合は登録してください)、次のページにアクセスします。
PSM + Unity License - "Email :" にPS Vitaに先ほど設定したメールアドレスを入力し、"Device Name :" にメモしておいた17桁の数字を入力します。入力したら "Submit" をクリックします。
- Eメールアプリを起動し、"PSVita File Writer" から受信したメールを開きます。ただし2015/5/29に送信されたことになっており、既存のメールアドレスを使った場合は埋もれてしまって簡単には見つからないので "File" で検索をかけて探してください。
- そのメールを開き、4つの添付ファイルのうち左のものをタップして開きます。「この画像は表示できません。」と表示されたら、「OK」は押さずに、PSボタンを押して、Eメールアプリを終了します。残り3つの添付ファイルについても同様に操作してください。
- "Submit" をクリックしたときにダウンロードされたファイルがあると思いますので解凍します。3つのファイルはパブリッシャ鍵、デバイスシード、アプリ鍵となっています。Publishing Utility for UnityのKey Managementよりこれらをそれぞれインポートします。インポートしたらPublishing Utility for Unityを終了します。
- 緑色の画面に "You need to specify the version of~" と表示されたらPSM Dev for Unityアプリのバージョン(最新であれば1.06)を入力します。バージョンを調べるには、PS Vitaのメニュー画面をロングタップして編集モードに移行し、PSM Dev for Unityアプリのアイコンをタップして「情報」をタップします。
- 入力したらEnterキーを押します。"Do you want to install VitaDefilerClient now?" と表示されたらEnterキーを押し、さらにもう一度Enterキーを押してセットアップを終了します。
RejuvenateでHomebrewを起動しよう
以上でRejuvenateを起動するための準備はほとんど完了しました。最後に実際にHomebrewを起動するときの手順を確認しましょう。
- 次のページにアクセスし、同じメールアドレスを入力して "submit" をクリックします。
PSM+ Unity Daily Check - PSM Dev for Unityアプリを終了しているのを確認してから、Eメールアプリを起動し、新たに受信したメールに添付された2つのファイルに対して先ほどと同様の操作を行います。これらの作業はRejuvenateを使いたい日には毎日行う必要があります。
- PCとPS VitaをUSBケーブルで接続し、PSM Dev for Unityアプリを起動します。
- [Rejuvenateフォルダ]/run_package_install_unity.bat をダブルクリックで実行するとVitaDefilerClientがインストールされ、アプリのメニューに表示されます。この作業は初回のみ必要です。またVitaDefilerClientのインストール以降はUSB接続は必要ありません。
- 試しにHello Worldを起動してみましょう。USB接続は解除しても構いません。[Rejuvenateフォルダ]/hello_world.elf を 同階層のrun_homebrew_unity.batにドラッグ&ドロップします。 "Waiting for Vita connection on the network..." と表示されたら、インストールされたVitaDefilerClientをタップして起動します。
- しばらく待つとHello Worldが起動します。
PCとVITAを繋いだ時、システムソフトウェアをアップデートしてくださいとでて進めません
関係あるかわかりませんが、PCH2000のFW3.51です。よろしくおねがいします
プロキシサーバーの設定はそのまま、PS Vitaを再起動してもう一度試してください。
それでダメならRボタン+PSボタン+POWERボタンを同時押しして起動してデータベースを再構築してください。
Apoloさんの記事を見ながら進めてみましたが、あさんと同じところでシステムソフトウェアのアップデートを求められてしまいました。
データベースの再構築もためしてみましたが効果なさそうです・・・
ちなみにPCH1100の3.18です。なにかわかるようでしたらお願いします。
FW3.51では確かにアップデート要求を回避できているのですが、FW3.18だとできないのかどうかは同FWのPS Vitaを持っていないのですみませんが確認できません。
FWが原因でないのであれば、Vita Update Blockerを使っても回避できないというのはどうにも不可解ですね。これが原因という確証はないのですが、Vita Update Blockerが通信を許可されているか確認してみてください。
具体的にはコントロール パネル→システムとセキュリティ→Windows ファイアウォールの「Windowsファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可」からVita Update Blockerの実行ファイルを探してチェックマークが入っていることを確認してください。
返信ありがとうございます!
ファイアーウォールの設定は大丈夫そうです。
下にVitaUpdateBlockerのログをコピペしてみます。
②の段階でVitaUpdateBlockerが無反応なのは正しい動作なのでしょうか?
①VitaUpdateBlocker起動時
==================================
VitaUpdateBlocker v1.2
http://iamghost.kr
==================================
[Thu Aug 27 21:25:54 2015] Listening on 192.168.1.2:8080
[Thu Aug 27 21:25:54 2015] Blocking non-related traffic is DISABLED.
②コンテンツ管理アプリでQCMAのインストールされたPCに接続
QCMAのバルーンで接続されましたと出てVitaの画面にはシステムソフトウェアをアップデートしてくださいと出る。
VitaUpdateBlockerのログは上記の起動時のまま
③ためしにVitaでインターネット接続テスト実施(PSNサインイン失敗)
[Thu Aug 27 21:27:09 2015] Vita’s real version is: 03.180.000
[Thu Aug 27 21:27:09 2015] latest version is: 03.520.000
[Thu Aug 27 21:27:09 2015] Spoofed latest version to 03.180.000.
[Thu Aug 27 21:27:09 2015] You can disable proxy settings now.
②でも➂のような表示が出るはずです。
こちらでも何度か試したところ確かに②で反応がないことがありました。そのときVita Update Blockerの再起動、PCの再起動、PS Vitaの再起動など試しましたが、やはり最初のコメントのように「プロキシサーバーの設定はそのまま、PS Vitaを再起動」することで接続するようになるようです。
またPSストアを起動し、サインインが出来ないのを確認後アプリ終了、プロキシを切ってからコンテンツ管理を起動することでも(なぜか)回避しました。
FWの仕様の違いによりもしかしたら挙動が異なるところがあるかもしれませんが、一応試してみてください。
上記の方法を試してみたのですが、PCとVitaを繋いだ時にエラーが起きました(NW-10743-5)と出て、
繋ぐことができません。
PCH2000のFW3.51です。宜しくお願いします
こちらの記事を見つけて導入してるところです。
16までは上手く行きましたが最後にメッセージをタップしたとたんC2-14248-8エラーが起きてhi from mr.gasをインストールできませんでしたとなりました。
私のほかにこのようなメッセージが出てインストールできなかった方はいらっしゃいませんか?
私もテイラーさんと同じ状態になってしまうみたいです。
16のインストールできませんでした(C2-13270-3)をタップすると
hi from mr.gas:)インストールできませんでした。
エラーが起きました。(C2-14248-8)というアラートが出てしまいますね。
何がいけないのでしょう~
ありがとうございます!
なぜかFWが3.52でもPSM Dev For Unityをインストールできました!!
ちなみに、目覚まし同盟を使用してインストールしました。
導入する前に必要なデータを探してる段階ですが、
PSM Tool Set 1.1.0.7はもう手に入らないのでしょうか・・・。
メールアドレスを記入していただければファイルを送ります。
Apoloさん大変助かります。
ありがとうございます。
アドレスを記載しておきます。
因みにPSOneLoderが起動しない件は、TNXというフォルダをQCMAでセーブデータにコピーしたら起動したので安心しました。