PSPを改造することのメリット・デメリット
PSPを改造したいけどいまいち何が出来るのかわからない、怖くてなかなか踏み切れない、そんなケースも中にはあるかと思います。
この記事ではPSPを改造することのメリット、デメリットの代表的な例をいくつか上げていこうと思います。
改造と一口に言っても、その方向性はさまざまです。PSPを分解してみたり、L・Rボタンに電飾を取り付けてみたり…といったことはこのブログでは紹介しません。
ここでの改造とは、CFW(カスタムファームウェア)をPSPに導入することを指します。
CFWとは、PSPのFW(ファームウェア、システムソフトウェア)を書き換え、公式では出来ないようなことをできるようにするプログラムのことです。
また、CFWの派生版として、LCFWやHENというものもありますが、それはまたの機会に紹介します。
メリット
まずはCFWを導入することのメリットから。
非公式のソフトウェアを動作させることができる
SCEが承認していない自作ソフトを動作させることができます。
自作ソフトには、PSPプログラマーが作成したゲーム、便利な機能をもったツールなどがあります。
例えばテトリスを無料で遊ぶことができます。この他にもこれまでに数多くの自作ゲームやツールがリリースされています。
そもそもFWのバージョンが1.00や1.50だった頃は自作ソフトも公式の状態で起動することができましたが、セキュリティの問題からその後のアップデートで対策されてしまいました。CFWでは最新のFW上でそういったソフトを動作させることに意味があります。
プラグインを使用できる
プラグインとは、バックグラウンドで動作するソフトウェアのことです。XMBの起動時やゲームの起動時に一緒に有効化しておくことで、かゆいところに手が届く存在となります。
例えば、CXMBというプラグインでXMBをもっと大胆にカスタマイズしてみたり、PSPStateというプラグインでゲーム中のいつでもどこでもセーブできるステートセーブ機能を追加したりできます。
PTFテーマというものが公式にありますが、CXMBで使用できるようになるCTFという形式のテーマならさらに大幅な見た目の変更が可能です。クール系、アニメ系など多くのCTFテーマが出回っています。
UMDゲームをメモリースティックから起動できる
UMDゲームのデータをメモリースティックにコピー、それを起動することができます。
メモリースティックからデータを読み込むことにより、UMDに比べてロードの高速化が期待できます。また、わずらわしいUMDの交換や、読み込み音をカットすることが出来るなど、メリットは計り知れません。
公式にメディアインストールというUMDのデータの一部をメモリースティックから読み込む機能もありますが、ロードの速さだけで見ればそれをさらに上回ります。それにメディアインストールは全てのゲームに搭載されているわけではありません。
PSPを高速化できる
公式のままで使用するPSPは最大限の性能で動作しているわけではありません。
上記のようにメモリースティックからゲームを起動したり、CFWのオプションでCPUクロックを上げたりしたりメモリースティックのスピードを上げたりすることで体感速度は大幅に向上します。
CFW独自のオプションを利用できる
CFWにはVSH MENUやRecovery MENU(リカバリーメニュー)といった独自の設定ができるメニューが用意されてます。
○ボタンと×ボタンの機能の入れ替えや、USBモード時でなくてもUSBケーブル経由での充電を可能にするなどのいろいろな項目があります。
デメリット
メリットだけ見ているとCFWを早く導入したい!となるかもしれませんが、その前にCFWのデメリットをしっかり把握しておく必要があります。
PSPがブリックする可能性が高まる
CFWで利用できるさまざまな機能は、PSPに内蔵されているFlashという領域を書き換えることで実現します。
このFlashにはPSPが動作するためのプログラムが詰まっているので、ヘタに書き換えるとブリック(起動しなくなる)状態に陥ったり、正常な動作が出来なくなったりしてしまいます。
もちろんヘタなことをしなければブリックすることはありませんし、仮にブリックしたとしても復旧は可能です。残念ながら最近のPSPは復旧できないものもありますが。
SCEの修理サービスを受けられなくなる
前記の内容と被りますが、PSPが壊れた際に、それがCFWと関係のない外部的な損傷であったとしてもSCEの修理が断られてしまいます。
まとめ
CFWは正しい使い方をすればPSPの使い勝手を大きく向上させることができます。ですが、そのためにPSPを壊すようなことがあっては本末転倒。
実際に改造する前に、自分の環境に適した方法や手順を把握し、知識を蓄えておくことが必須です。
また、改造してから困ったことがあっても誰も責任は取ってくれません。PSPの改造は全て自己責任で行う必要があることを知っておいてください。