PPSSPP 0.9.5 ― Windows/Android/etc向けPSPエミュレータを使いこなす

追記: より多くのゲームを起動できるよう互換性を向上したPPSSPP 0.9.7がリリースされています。詳細はこちらから。
PPSSPP 0.9.7 リリース ― さらなる機能の拡充と互換性の向上 - APOLOBOX


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Windows PCやAndroidスマートフォン・タブレットなど多種多様なプラットフォームでプレイすることのできるPSPエミュレータ、"PPSSPP 0.9.5" がリリースされていましたので、遅ればせながら紹介したいと思います。
今回のアップデートでは、日本語への完全対応やエミュレーションの質の改善など、様々な点で変更が加えられています。
PPSSPP: PSP emulator for Android, iOS, Windows, Linux, MacOSX, Blackberry, Symbian

概要

PPSSPPはオープンソースのPSPエミュレータです。WindowsやAndroid、Linux、iOSなど、知られうるほとんどのOSに対応しています。PSPゲームのISOファイルや、CFW向けの自作ソフト(Homebrew)などを読み込んで起動することが可能です。Windows PCなどではキーボードやゲームパッドで操作できますし、Androidなどのタッチパネル端末では画面に表示される仮想コントローラで遊ぶことができます。

謳い文句は "A fast PSP emulator."。一昔前のAndroidスマートフォンでは多少動作がもたつくことはあるものの(遅くてもちゃんと動作することに驚きですが)、確かにある程度のスペックのあるWindows PCなどではPSPとほとんど変わらないスピードで遊ぶことができるようです。ステートセーブなどエミュレータとしての機能も充実しています。

開発が開始されてから約1年と比較的日が浅いということもあって、動作が確認されているゲームはそれほど多くはありませんが、もちろん確認はされていなくとも遊ぶことのできるゲームはありますので、手持ちのUMDディスクで試してみる価値はありそうです。互換リストはこちらから確認できます。
PPSSPP Compatibility Showcase List

0.9.1からの更新内容

  • 音声再生に使われていたAtrac3+プラグインが必要なくなった
  • とても多くのエミュレーションの修正:
    • bezier/spline curveのサポート。これによりLoco Rocoなどの動作を修正
    • stencil clear emulation。Final Fantasy IVのテキストの表示を修正
  • Android-x86をサポート
  • Post-processing shaders(FXAA, scanlines, vignetteなど)を追加
  • より多くのステートセーブを保存可能に
  • ウィンドウのサイズから独立してレンダリング解像度を変更可能に
  • Win32のメニューバーの言語が変更可能に
  • モバイルデバイスで触覚的フィードバックをサポート
  • Blackberryでアナログコントローラーをサポート

動作環境

  • Windows XP, 7, 8 (x86/x64)、起動しない場合はVC2010 redistを、それでもうまくいかないならDirectXかOpenGLのドライバをインストールする。
  • Androidスマートフォンやタブレットなど
  • iOS(脱獄してCydiaをインストールしておく)
  • Linux, MacOS X, Brackberry, Meego / Harmattan, Symbian

導入&使用方法

場合に応じてWindows版とAndroid版を別にして解説していきます。

[Windows版] PPSSPPの導入・起動方法

  1. 次のリンクよりWindows版 PPSSPPをダウンロードし、任意の場所に解凍します。
    PPSSPP Downloads
  2. 先ほど解凍したppssppフォルダを開き、PPSSPPWindows.exe(64ビット版はPPSSPPWindows64.exe)を起動します。

[Android版] PPSSPPの導入・起動方法

  1. Android端末で以下のリンクを開くか、またはPlayストアアプリで「PPSSPP」と検索し、PPSSPPをインストールします。
    PPSSPP - PSP emulator - Google Play の Android アプリ
  2. ホーム画面より作成されたPPSSPPのアイコンをタップして起動します。
  3. Android版は起動するとメニューが英語で表示されると思いますので、日本語に変更しておきます。"Settings" → "System" → "Language" とタップで進んでいき、"日本語" をタップすると変更できます。
    Screenshot_2013-11-25-01-00-47

※PPSSPPのapkファイルをダウンロードして手動でインストールすることも出来ます。その場合はインストール前に設定アプリから "セキュリティ" の "提供元不明のアプリ" にチェックを入れておきます。ファイルのダウンロードはこちらから。
PPSSPP Downloads

起動したいゲームの導入

  1. 起動したいPSPゲームのISOファイルを用意します。UMDディスクを用意し、ISOファイルの吸い出しを行ってください。吸い出しにはPSPが必要です。手順はこちらをご覧ください。
    PSP Filer ― ISOの吸い出し方法 - PSP Hack Evolution
  2. 用意したISOファイルをWindows PCやAndroid端末上の任意の場所にコピーします。

自作ソフトの場合も基本は同様です。自作ソフトをダウンロードするなどして用意し、EBOOT.PBPが入ったフォルダをWindows PCやAndroid端末上の任意の場所にコピーしておいてください。

使用方法

PPSSPPのインストールと遊びたいゲームの配置が終わったら準備は完了です。いよいよPSPゲームを起動していきます。

ゲームの起動・終了方法

  1. PPSSPPを起動すると以下のような画面が表示されます。この画面で起動したいゲームを参照します。クリックまたはタップでゲームの配置場所を開いてください。
    ppsspp-menu
  2. ゲームが配置されているフォルダを開くとゲームアイコンが表示されるはずです。それらのアイコンをクリックまたはタップするとゲームが起動します。
    ppsspp-menu-icon

ゲームを終了してメニューへ戻りたい場合、Windows版は "エミュレーション" タブ → "停止" をクリックします。Android版では戻るキーを押すとクイックメニューが表示され、そこからメニューや設定画面に移動できます。

[Windows版] キーボードでの操作方法

ゲームパッドを使用しない場合、キーボードでゲームの操作を行うことになります。PSPのボタンとキーボードのキーの対応表は以下のとおりです。

PSPのボタン キーボードキー
○ボタン Xキー
×ボタン Zキー
□ボタン Aキー
△ボタン Sキー
Lボタン Qキー
Rボタン Wキー
SELECTボタン Vキー
STARTボタン SPACEキー
PSPのボタン キーボードキー
十字キー↑ ↑キー
十字キー→ →キー
十字キー↓ ↓キー
十字キー← ←キー
アナログパッド↑ Iキー
アナログパッド→ Lキー
アナログパッド↓ Kキー
アナログパッド← Jキー

またAndroid版と同様、画面上に仮想コントローラを表示することがWindows版でも可能です。"設定" タブ (Android版の場合→ 詳細設定 → "コントロール" → "画面にタッチ用のコントローラーを表示" のチェックボックスにチェックしてください。

ステートセーブ機能を使う

ゲーム内に用意されているセーブポイントに関係なく、プレイ中のゲームの状態(ステート)をそのまま保存し、その状態をいつでも復元できるのがステートセーブです。Windows版の場合 "ファイル" タブ → "ステートを保存" をクリックするとステートセーブ、"ステートを読み込む" をクリックするとロードできます。"セーブステートスロット" で指定したスロットにセーブが行われるので、最大で5つまでステートを保存することが可能です。
save-states

Android版もほぼ操作は同じです。ステートセーブしたい場面で戻るキーを押してクイックメニューを表示し、保存するスロットを指定して "ステートを保存" をタップするとステートセーブ、 "ステートを読み込む" をタップするとロードが行われます。
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なお、Windows版では "ファイル" タブ → "ステートファイルの保存" でステートをファイルとしてセーブすることが出来ます。ロードは "ステートファイルの読み込み" から行います。

PPSSPPをもっと活用する

PPSSPPには多彩なオプションが用意されており、自分好みの環境を作り上げることができます。ここからはプレイ環境をより快適に活用するための方法を紹介していきます。

PSPで作成したセーブデータをPPSSPPで使用する

PSPで作成してコツコツ進めてきたセーブデータはPPSSPPでも無駄になりません。Windows版の場合 ppsspp/memstick/PSP/SAVEDATA/、 Android版の場合 /mnt/sdcard/PSP/SAVEDATA/ にセーブデータをコピーしておくことでPPSSPPでロードできるようになります。

もちろん逆の操作をすればPPSSPP→PSPにセーブデータをコピーすることも可能です。

[Windows版] 中華フォントから純正フォントに変更する

PPSSPPは高い品質でPSPゲームの動作を再現してくれますが、ゲーム内で使用されるフォントがPSPのものと異なるため少し違和感を覚えてしまいます。幸いWindows版ではフォントの変更が簡単なので、ここでその方法を紹介します。PSP Filerの動くPSPが必要です。

  1. PSPでPSP Filerを起動します。
  2. STARTボタンを2回押すと flash0:/ の内容が表示されます。flash0:/font/jpn0.pgf を使用するので取り出しましょう。Filerのコピー機能で一旦メモリースティックを経由するとやりやすいと思います。
    20131124232612
  3. jpn0.pgfを ppsspp/flash0/font/ へコピーします。

以上で操作は完了です。これでPSP実機と同じフォントがゲーム内で使用されるようになっているはずです。
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仮想コントローラのレイアウトを変更

仮想コントローラのレイアウトは自由に変更できます。たとえば十字キーとアナログパッドの配置を入れ替えるといったことが可能です。Windows版の場合 "設定" タブ → "詳細設定" → "コントロール" → "カスタムレイアウト"、 Android版の場合 クイックメニュー → "設定" → "コントロール" → "カスタムレイアウト" を開きます。

画面に表示されたボタンをドラッグ&ドロップで移動します。"Visibility" は表示するボタンの設定、"Reset" はボタンレイアウトの初期化です。
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決定ボタンを○ボタンに変更する

初期設定では決定が×ボタンに設定されています。本体設定に依存するゲームでは決定ボタンが入れ替わってしまいますので、○ボタンに変更します。Windows版の場合 "設定" タブ → "詳細設定" → "システム" → "決定ボタン" を "Oボタン" に変更します。Android版の場合、 クイックメニュー → "設定" → "システム" → "決定ボタン" を "Oボタン" に変更します。
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ゲームパッドを使用する

タッチパネル操作の出来ないWindows版の場合、さすがにキーボードや仮想コントローラーでは満足にプレイできませんので、ゲームパッドを使用してみます。この方法はWindows版・Android版ともに対応しています。この記事ではPSPをゲームパッド化する自作ソフトのFusa GamePadを使用して試していますが、USB接続のものならこの方法でちゃんと動作すると思います。
FuSa GamePad v0.3 使い方 - PSP Hack Evolution
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ゲームパッドをAndroid端末にUSB接続する場合、microBタイプ → AタイプのUSB変換アダプタが必要になります。今回はバッファロー製アダプタを使用しました。こちらはNexus 7 (2013)にゲームパッド化したPSPを変換アダプタ経由で接続してPPSSPPを動かしている様子です。ちなみにこの方法ではPSPの代わりにPS3コントローラ(DUALSHOCK3)も使用可能です。
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  1. PSPでFusa GamePadを起動し、PCまたはAndroid端末とUSBケーブルで接続します。
  2. PPSSPPを起動します。ゲームパッドを接続してから起動しないと認識してくれないようです。
  3. このままで正常に使用できればそれでいいのですが、ボタンの割り当てがぐちゃぐちゃになっている場合は設定を行う必要があります。"設定" タブ → "コントロールマッピング" を開きます。
  4. まずはすでに割り当てられている間違った設定を削除しなければならないのですが、よくわからない場合は頭にkbd.のつく文字列以外をすべて削除してしまいましょう。これでキーボードへの割り当て以外がまっさらになります。
    control-mapping
  5. 各項目の右側にある "+" をクリックした後、対応させたいゲームパッド側のボタンを押すと割り当てが行われます。これを上から順に "Dpad Up" (十字キー↑)から "Analog Right" (アナログパッド→)まで行ってください。
    ppsspp-map-a-new-ke-for-up

レンダリング解像度の設定を変更する

PPSSPPではPSP実機(480x272)以上の解像度でレンダリングすることができます。フルHD(1920x1088)でレンダリングした場合と、PSPと同じ480x272でレンダリングした場合を比較するとこのようになります。クリックすると元画像が表示されます。
ppsspp-rendering-1920x1088
ppsspp-rendering-480x272

画質が良くなるのであれば当然レンダリング解像度を上げておきたいところですが、高解像度でのレンダリングの負荷に対応しきれない低いスペック、たとえば古いAndroid端末では、実機並みのスピードで動作することが困難になります。その場合はレンダリング解像度を低く設定する必要がでてきます。

レンダリング解像度を変更するには、Windows版の場合 "設定" タブ → "レンダリング解像度" を "Auto" から任意の数字に変更します。たとえば "2x" に設定すると、縦に2倍、横に2倍の960x544でレンダリングが行われます。Android版の場合 クイックメニュー → "設定" → "グラフィックス" → "レンダリング解像度" の値を変更します。Android版では変更後、ゲームを一旦終了して再起動しないと設定が反映されませんので注意してください。
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シェーダーの設定を変更して画面にエフェクトをかける

PPSSPPでは適度に画面をぼかしてジャギーをなくしたり、マンガ風の表示にしたりとさまざまなエフェクトを掛けることができます。用意されたエフェクトの比較画像がこちらです。拡大してご覧ください。
postprocessing-shader-compare

シェーダーの設定を変更するには、Windows版の場合 "設定" タブ → "Postprocessing Shader" を変更します。Android版の場合 クイックメニュー → "設定" → "グラフィックス" → "Postprocessing Shader" を変更します。
Screenshot_2013-11-24-21-04-44

テクスチャスケーリングの変更

いくらレンダリング解像度が高くても、ゲーム内で使用されるテクスチャの解像度が低くてはあまり綺麗には見えません。PPSSPPではそのテクスチャの解像度をアップスケールして表示することが出来ます。こちらはアップスケールしない場合とした場合の比較画像です。
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テクスチャスケーリングの変更は、Windows版の場合 "設定" タブ → "テクスチャスケーリング" より数値を変更して行います。Android版は クイックメニュー → "設定" → "グラフィックス" → "アップスケールレベル" より変更します。
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スピードが出ないときにすべきこと

PPSSPPを動作させるPCやAndroid端末のスペックによっては満足のいくスピードでプレイできない、ということは十分にありえます。そのような場合に取るべき処置は以下の6つです。

  • レンダリング解像度を低く設定する
  • シェーダーの設定をオフにする
  • テクスチャのアップスケールを無効にする
  • レンダリングモードを "Non-Buffered Rendering" に変更する
  • フレームスキップ機能でフレームを間引きする
  • "Disable alpha test (PowerVR speed up)" を使用する

1つ目は上で紹介したとおりです。2つ目ですが、シェーダーの設定を変更してエフェクトをかけると、それだけで結構な負荷が加わりますので、スピードを優先するなら残念ながらこれもオフにするべきです。3つ目のテクスチャのアップスケールも同様に負荷がかかりますので無効にしたほうがよいでしょう。

4つ目ですが、設定よりレンダリングモードを "Non-Buffered Rendering" に変更すると "Buffered Rendering" に設定しているときよりスムーズに動作する場合があります。ただし、このモードではレンダリング解像度が "Auto" に固定され、シェーダーの設定も適用されません。効果があるかはゲームによってかなり異なるようです。
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5つ目は動きの滑らかさを犠牲にして体感のスピードを向上させる方法です。PSPゲームは1秒間あたり30枚や60枚のフレーム(静止画)を連続で表示して滑らかに動いているように見せています。そのフレームを間引きして減らすことで、動作がカクカクになる代わりにPSP実機のスピードに近づけることができます。Windows版の場合 "設定" タブ → "フレームスキップ" よりフレーム間に何枚のフレームを間引きするか数値で指定します。Android版の場合 クイックメニュー → "設定" → "グラフィックス" → "フレームスキップ" より同様に行います。"Auto" に設定するとPSP実機のスピードに追いつくよう自動で調節してくれます。
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6つ目はテクスチャの品質を犠牲にしてスピードを向上させる方法です。ゲーム内で使用される画像の品質を落として負荷を減らします。Windows版の場合 "設定" タブ → "詳細設定" → "グラフィックス" → "Disable alpha test (PowerVR speed up)" にチェックします。 Android版は クイックメニュー → "設定" → "グラフィックス" → "Disable alpha test (PowerVR speed up)" です。
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"Disable alpha test (PowerVR speed up)" を有効にするとかなり見た目が悪くなります。
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COMMENT (4)

4件のコメントがあります

  1. なの 2016年5月3日 8:47 AM

    PSPで作成したセーブデータをPPSSPPで使用する方法についてですが、androidにフォルダが見つからないですけどどうしたらいいですか?

    • Apolo 2016年5月3日 10:44 AM

      mntフォルダを探してしまっていませんか?
      多くのファイルエクスプローラでは初めから /mnt/sdcard/ が開かれています。PSPフォルダを探してみてください。

      もしまだPSPフォルダが見つからないなら、PPSSPPがまだPSPフォルダを生成していないのかもしれません。新規のセーブデータを作成すれば必ず生成されます。

  2. ゆきな 2016年5月29日 10:11 PM

    サカつくの文字化けは治りますか?

  3. ちぃ 2017年2月18日 1:37 AM

    すごいw
    日本語がちゃんと表示されてる!
    感謝感謝。

    上のシェーダー画像はOpenGLとDirect3Dのどちらで表示されてますか?
    自分のPCではOpenGLだとくっきりするのですが暗くて、
    Direct3Dだとナチュラルな感じなのですがくっきりしていない気がします。
    シェーダーを使用するならOpenGLとDirect3D
    どちらが良いのでしょうか?

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